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ティシュー・テック® エクスプレスシリーズ ・エクスプレス エックス120
・エクスプレス エックス50(※販売終了:2019年1月)

  • Q1

    エクスプレスシリーズとはどのような装置ですか?

    A1

    病理標本作製工程のひとつである「脱水・脱脂・パラフィン浸透」を、迅速かつ連続して処理を行う装置です。これにより、標本作製時間を短縮するとともに、随時検体を処理することが可能です。

  • Q2

    切り出しなどの検体処理過程で、これまでの方法と異なることはありますか?

    A2

    固定までの処理は同じですが、生検材料の場合は1~2mm角程度であればそのまま、それ以上であれば半割することをお勧めいたします。手術材料の場合は、厚さ1.5mmもしくは2.5mm以下に切り出す必要があります。その切り出しが容易にできるよう、専用切り出しボード(グロッシングボードシステム)が標準付属されています。また、切り出した厚さによって処理時間が異なりますのでご注意ください。

  • Q3

    1回に処理できるカセット数はどれくらいですか?

    A3

    専用バスケットには、スタンダードカセットサイズで最大40カセットが入ります。エクスプレスシリーズはバッチ処理ではなく連続処理ですので、受付済み検体を順次セットしていくため、日々の検体数変動にも柔軟に対応できます。

  • Q4

    「VIP」などの密閉式自動固定包埋装置とは何が違うのですか?

    A4

    密閉式自動固定包埋装置とは処理方法と処理薬液が異なります。その結果、処理効率、処理時間が異なります。VIPなどでは脱水・脱脂・パラフィン浸透に一晩かけて処理することが一般的ですが、エクスプレス エックス120では、1時間または2時間でパラフィン浸透までを完了させるコースを選択できます。
    また、バッチ処理であるVIPとは異なり、連続処理となりますので、随時検体を処理することが可能です。

  • Q5

    なぜ短時間で処理が可能となったのですか?

    A5

    検体への負荷が少ない低出力マイクロウェーブ(特許)による効果と専用薬液により実現しています。

  • Q6

    染色性など標本の出来に違いはありませんか?

    A6

    HE染色など好酸性がやや強くなることがありますが、染色時間の調整で改善できます。

  • Q7

    できあがったブロックや標本の保存性は、従来の方法で作製したものと違いはありませんか?

    A7

    日本国内の実績として、5年経過しているブロック、標本において問題は発生しておりません。

  • Q8

    装置を導入することでワークフローが大きく変わりませんか?

    A8

    連続処理ですので、従来のバッチ単位によるワークフローとは異なります。受付後、固定がしっかりされていれば随時処理を開始しますので、全体が連続的な作業に変わり、集中的な忙しさが軽減されます。

  • Q9

    包埋カセット(金属製カバー)は使用可能ですか?

    A9

    金属製のものは使用しないでください。

  • Q10

    脂肪を多く含む乳腺のニードルバイオプシーでも処理可能ですか?

    A10

    18ゲージ以下でのニードルバイオプシーであれば、1時間プログラムで処理できます(実績あり)。しかし、それを越えるもの、もしくはマンモトーム材料では、2時間プログラムを推奨いたします。また、手術材などは通常通り脱脂処理を行っていただき、各処理プログラムにあった材料厚にトリミングして処理してください。

  • Q11

    マイクロウェーブ処理による免疫染色への影響はありますか?

    A11

    使用する免疫染色試薬や処理方法により施設間で差異はありますが、多少賦活効果が見られることもあります。施設によっては、抗体の希釈倍率を上げるなどの対応もされております。しかし、従来通りという施設もあり、一定の傾向は得られておりません。

  • Q12

    マイクロウェーブ処理による特殊染色への影響はありますか?

    A12

    現在、特殊染色への影響に関して報告はありません。

  • Q13

    「ティシュー・テック エクスプレスシリーズ 専用薬液」の特長は何ですか?

    A13

    迅速処理を補助する特別な試薬です。

  • Q14

    「ティシュー・テック エクスプレス 専用前処理液」の用途を教えてください。

    A14

    固定後の検体を切り出す際に、軟らかい検体を切り出しやすくする役割を担います。また、脱脂効果も伴っています。推奨浸漬時間は約30分で、それ以上行うと組織の収縮が起こる可能性がありますので注意が必要です。

  • Q15

    「ティシュー・テック エクスプレス モレキュラー保存液」の用途を教えてください。

    A15

    開始槽に入れて使用します。検体待機中の乾燥防止および脱水、脱脂の補助を担います。

  • Q16

    専用薬液の廃棄はどのようにすればよいですか?

    A16

    有機溶剤系の専用薬液、モレキュラー保存液、前処理液は、従来使用されている有機溶剤系排液と同じ処理となります。その他パラフィン系薬液は、現在使用されているパラフィンと同等の処理を行ってください。

  • Q17

    「ティシュー・テック エクスプレス エックス120」はどのような仕様ですか?

    A17

    処理プログラムは、1時間プログラムと2時間プログラムの2種類です。処理槽は、①開始槽、②第1槽(脱水・脱脂/MW)、③第2槽(脱水・脱脂/MW)、④第3槽(パラフィン浸透/大気圧⇔陰圧)、⑤第4槽(パラフィン浸透/大気圧⇔陰圧)、⑥終了槽(2槽)で構成されています。

  • Q18

    「ティシュー・テック エクスプレス エックス120 専用薬液セット」の用途を教えてください。

    A18

    脱水、脱脂、中間剤の役割を第一、二薬液が、パラフィン浸透を第三、四薬液が担います。

  • Q19

    エックス120専用薬液の成分を教えてください。

    A19

    第一、二薬液および前処理液の主成分は、アセトンとイソプロパノールです。第三薬液はミネラルオイルとパラフィンで、第四薬液はパラフィンのみです。モレキュラー保存液の主成分は、メタノールで構成されます。

  • Q20

    エックス120専用薬液の交換頻度を教えてください。

    A20

    専用薬液セットは、スタンダードカセットで約1,000カセット、もしくは1週間に一度の交換を推奨いたします。モレキュラー保存液は、汚れが顕著になった時点で交換してください。目安は、1週間に1~2回程度、もしくは、300~400カセット処理後に交換してください。

  • Q21

    エックス120専用薬液の販売(包装)単位を教えてください。

    A21

    第一、二、三および四薬液により構成されています。第一、二薬液は3.8Lボトル各1本、第三、四薬液は約2.5kg分のペレット状パラフィン各1袋です。これら4つの薬液が1箱(1セット)の梱包となっています。

  • Q22

    「ティシュー・テック エクスプレス エックス50 専用薬液セット」の交換頻度を教えてください。

    A22

    エックス50専用薬液セットは、スタンダードカセットで約400カセット、もしくは1週間に一度の交換を推奨します。モレキュラー保存液は、汚れが顕著になった時点で交換してください。目安は、1週間に1~2回程度、もしくは、300~400カセット処理後に交換してください。

  • Q23

    エックス50専用薬液の販売(包装)単位を教えてください。

    A23

    第一と二薬液で構成されています。第一薬液は3.8Lボトル1本、第二薬液は約2.5kg分のペレット状パラフィン1袋です。これら2つの薬液が1箱(1セット)の梱包となっています。

    D0027.2307