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中間剤の種類と浸透速度

ティシュープロセッシング

Q

クロロホルムとキシレン間に組織への浸透速度に差はありますか?

A

エタノールで脱水処理後、中間剤としてクロロホルムとキシレンを使用した場合における組織への浸透速度を測定した結果を示します※1(グラフ)。組織内部とその周囲の中間剤濃度が平衡に達する時間は、下記条件において、クロロホルムは約1.5時間、キシレンは2~2.5時間です。クロロホルムは初期の浸透が速く、浸透効果は大きいことが判ります。

組織処理条件と浸透速度測定方法
1) 使用組織
臓器の種類:ウシ 肝臓
組織の大きさ:(厚さ)3mm×(縦)20mm×(横)25mm
組織の重量:約1.3g/個
2) 基本的組織処理条件
脱水:エタノール、液温20℃、撹拌(120rpm)、常圧
中間剤処理:液温20℃、撹拌(120rpm)、常圧
ティシュー・テックユニカセット使用
3) 浸透速度の測定方法
無水フタル酸処理およびアルカリ滴定 ガスクロマトグラフィー

参考文献:※1 岩垂司,北條昭次:カセットに入れた組織の脱水・脱脂,パラフィン浸透における処理条件の検討(その2).病理技術.1983,27:21-23