カスタマーサポート
組織の厚さと脱⽔剤の浸透速度
ティシュープロセッシング
Q
組織の厚さにより防⽔剤の浸透速度に差はありますか︖
A
脱水剤はエタノールを使用し、組織の厚さを1mm、3mm、5mm、7mmとした場合における浸透速度の測定結果を示します※1(グラフ)。
組織内部とその周囲のエタノール中の水分濃度が平衡に達する時間は、下記条件において厚さ1mmでは45分、3mmでは約3.5時間、5mmでは約8時間、7mmでは約10時間以上です。
このことより脱水剤の浸透は、組織片の厚さの増加に伴い、厚さの比以上に時間を要することが判ります。従って、組織をできる限り薄く切り出すことは、効率良く脱水を行うための非常に重要な条件です。
組織処理条件と浸透速度測定方法
1) 使用組織
臓器の種類:ウシ 肝臓
組織の大きさ:(厚さ)1、3、5、7mm×(縦) 20mm×(横)25mm
2) 基本的組織処理条件
脱水:エタノール、液温20~25℃、撹拌(300rpm)、常圧
カセット使用なし
3)脱水速度の測定方法
水分分析計を使用したカール・フィッシャー法
臓器の種類:ウシ 肝臓
組織の大きさ:(厚さ)1、3、5、7mm×(縦) 20mm×(横)25mm
2) 基本的組織処理条件
脱水:エタノール、液温20~25℃、撹拌(300rpm)、常圧
カセット使用なし
3)脱水速度の測定方法
水分分析計を使用したカール・フィッシャー法
参考文献:※1 岩垂司,北條昭次:組織の脱水速度の精密測定.病理技術.1986,34:15-16
前のページへ
脱⽔剤の種類と浸透速度
次のページへ
パラフィンブロック薄切時の加湿(息かけ、ミスト)効果