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第15回サクラ病理技術賞 受賞者(2022年度)

奨励賞

坂根 潤一

静岡県立総合病院 検査技術・臨床工学室 病理検査室

受賞理由

子宮頸部上皮内病変の分子生物学的バイオマーカーの探索、病理検査技術の精度管理と後進育成
入職以来20年にわたり一貫して病理細胞診分野の実務に携わり、その間臨床研究にも積極的に取り組んできた。特に子宮頸部病変におけるDNAメチル化解析によるバイオマーカーの研究論文は、有用性が高く評価できる。また2004年より広島県技師会病理細胞診領域の委員、領域長として精力的に活動、2016年に活動拠点を中部圏に移してからも継続して技師会活動や後進技師の育成、支部学会の運営に関わるなど地域医療への貢献も顕著であり、これらの活動は学術奨励賞や演題賞として表彰されている。

受賞者コメント

この度はサクラ病理技術賞 奨励賞をいただき誠に光栄に思います。
臨床衛生検査技師人生の中でたくさんの大切な出会いがあり、支えられる強さを学ばせていただいています。
一人で成せることは一つとして無く、私は感謝の言葉を心から伝えることしかできませんでした。
今回の受賞は、私を支えてくださった方々への恩返しの一部になったと思います。
今後も初心を忘れることなく、日本の医学検査及び病理技術に貢献できるよう励んで参ります。
また、後進育成にもより一層の力を入れ、個を育てチームで難題を突破できる組織を作りたいです。
諸先輩方や関わる多くの方々には、今後ともご指導ご鞭撻のほどを宜しくお願い致します。

坂根 潤一様

新人賞

石井 脩平

公益財団法人がん研究会 有明病院 臨床病理センター 病理部

受賞理由

細胞診標本のデジタル画像の取得方法の考案と機械学習による遺伝子変異予測モデルの構築
日常業務をこなしながら研究活動に取り組み、それらを国内外の学会で発表、積極的に論文化していることは高く評価できる。現在検討しているAIを活用した細胞診領域での遺伝子変異予測モデルの構築に関する研究は、今後多くの検証が必要であるが、日常のスクリーニング業務を介した汎用性の高いデジタル画像の取得を可能にするものであり、将来的な評価は高い。これらの研究論文はCancer Cytopathology 誌に採択されるなど、国内だけでなく海外での活動も顕著であり、今後さらなる活躍が期待できる人物である。

受賞者コメント

この度は、栄誉あるサクラ病理技術賞新人賞を賜り、大変光栄に存じます。
学術面でのご指導や研究環境をサポート下さった先生方、ならびに職場の皆様に、この場をお借りして深謝申し上げます。
受賞理由にある「遺伝子変異予測の研究」は、機械学習を用いて組織画像から遺伝子変異を予測した研究論文に着目し、細胞診検体を用いた場合でも同様の予測が可能であるかを探求したものであり、またその過程で生じる細胞診検体のデジタル化の障壁を克服するための汎用性の高い方法を考案したものです。
この受賞を励みに、今後も研究活動に取り組み、病理分野の発展に寄与できるような研究を重ねて参る所存です。

石井 脩平様