お知らせ
第16回「サクラ病理技術賞」授賞式を開催
―病理技術の研究や活動を表彰―

病理検査機器・器材のトータルサプライヤー、サクラファインテックジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長兼CEO:石塚悟)が創設した「サクラ病理技術賞」の第16回授賞式が、さる7月21日(日)、東京・ベルサール東京日本橋で開催されました。
「サクラ病理技術賞」は、病理学的検査・技術に関するさまざまな活動を支援するため、病理技術者やその団体、研究者を対象として、学術研究のみならず地域活動や後進育成など幅広い活動の中から特に優れた成果を挙げられた方々を表彰する制度として2008年に創設され、今年で第16回目を迎えました。今回は、奨励賞を1名が受賞しました。
授賞式では、選考委員長の牛久哲男先生(東京大学大学院医学系研究科 人体病理学・病理診断学分野 教授)より選考総評が述べられ、受賞者に記念のオーナメントが授与されました。受賞者による記念プレゼンテーションでは、受賞テーマである「肺癌ゲノム診療における病理検体のプレアナリシスの構築」について発表がされました。また、授賞式に先立って開催された「サクラセミナー」では、「デジタルパソロジーの未来構想」をテーマとした講演が行われ、授賞式後の情報交換会では参加者による活発な交流がみられました。なお、第17回の公募は、2024年10月に開始予定です。
サクラファインテックジャパンは、病理のトータルソリューションプロバイダーとして、これからも継続的なイノベーションに取り組み、病理診断の発展に貢献してまいります。
■第16回「サクラ病理技術賞」授賞式概要
【日程】2024年7月21日(日)
【会場】ベルサール東京日本橋(東京都中央区日本橋2丁目7-1)
【プログラム】
◆サクラセミナー
「デジタルパソロジー未来構想」~すべては、標本作製から始まる~
◆第16回サクラ病理技術賞授賞式
・選考総評および表彰
・受賞者プレゼンテーション
◆情報交換会
■受賞について
「奨励賞」
全国、地方に関わらず地域医療や学生教育、技師の卒後教育への貢献など、論文数や論文内容による評価が難しい分野での貢献に対して授与
【受賞者】
大久保 文彦(おおくぼ ふみひこ) 氏
九州大学病院 病理診断科・病理部
【受賞理由】
肺癌ゲノム診療における病理検体のプレアナリシスの構築
入職以来、一貫して病理細胞診分野の実務に携わり、現職である九州大学病院では肺癌診療の遺伝子検査における作業効率化や検体の有効活用、多職種との連携による情報共有などに注力し、オンコマインマルチ検査の成功率の安定化とプレアナリシスの構築を推進した。そして、多くの研修会や学術誌での発表などを通じて、九州地区を中心にその成果を普及、伝承する活動を継続的におこなっている。また、職能団体での活動にも積極的に取り組み、福岡県臨床衛生検査技師会では学術事業部門の中心的人物として活動するとともに、自他施設での後進育成にも注力していることが評価された。
■「サクラ病理技術賞」創設の趣旨と概要:
サクラ病理技術賞は、病理学的検査・技術に関するさまざまな活動を支援するサクラファインテックジャパン株式会社が創設した独自の表彰制度です。病理学的検査・技術に携わる人々の意欲向上を図り、病理技術の発展と伝承に寄与することを目的としています。病理標本作製技術に関する研究論文はもちろんのこと、日常業務での技術・知識の向上、後進技師の指導育成(伝承)、地域医療への顕著な貢献というような活動も対象とし、より広い視野を持ったユニークな賞となっています。前年度の第13回より表彰対象を拡大し、ゲノム医療に代表される先進的治療や標準化による安全管理、AIなどの新しい技術導入についての成果や功績も対象としております。
病理診断の認知の高まりとともに、臨床や患者のニーズも高くなりつつある今日、病理標本作製の発展的な未来に向けて挑戦を続けるサクラファインテックジャパン株式会社は、この賞を通じて病理技術に携わる方々への長期的な支援・貢献を続けたいと考えております。
選考の対象者:
病理学的検査、研究に携わる技術者ならびに研究者およびその団体
選考の対象:
・関連学会・学術誌等に発表された論文
・論文以外の活動: 日頃の研究/後進技師の育成
地域医療への顕著な貢献 等
選考方法:
非公開を原則に第三者機関に選考委員の選出と選考委員会の組織化(技師、医師、学識経験者など)を委嘱しています。自薦による公募制度により候補者を募り、選考委員による一次選考(書類審査)を経て、二次選考の討議により受賞者が決定されます。
■授賞式当日の風景

選考総評

受賞プレゼンテーション

情報交換会

サクラセミナー